ヤナガセトンネル

柳ヶ瀬トンネル(北陸本線跡、柳ヶ瀬隧道)

 

北陸本線の鉄道トンネルとして造られ、今は道路トンネルとなっている柳ヶ瀬トンネル(柳ヶ瀬隧道)です。
現在、使われているトンネルの中で、日本で2番目に古いトンネルとなっています。

福井県道・滋賀県道140号敦賀柳ヶ瀬線はかつての日本国有鉄道北陸本線(鉄道営業末期は柳ヶ瀬線)の旧ルートを踏襲しており、鉄道路線時代のトンネルが現在もそのまま使用されています。
この柳ヶ瀬トンネルは単線トンネルであったため、車1台分ほどしかない幅員と距離の割りに少ない灯火のせいでかなりの圧迫感があり、地元では「お化けトンネル」とも呼ばれています。
かつてはトンネル内で対向車と鉢合わせになった場合、トンネル内に2箇所ある離合箇所までどちらかがバックしなければならなかったが、現在は両入口に信号機を設置して交互通行となりました。なお、大型車、自転車などの軽車両、歩行者の通行はできません。

歴史
北陸本線・長浜~敦賀港間は東海道本線の支線という形で明治17(1884)年に全通しました。
県境区間のルート選定については現在線である塩津越も含めたいくつかの案があり、 予算の都合から柳ヶ瀬越が採用されたようであるが、 それでも県境の柳ヶ瀬隧道は延長1352.0mあり、当時の鉄道隧道としては日本最長でした。日本のトンネル技術の進歩に大きく貢献しました。
しかし、日本鉄道初期に建設されたこの区間は敦賀から雁ヶ谷まで延々と続く片勾配(25‰)のため、 蒸気機関車は隧道内でも立ち往生することがあり、窒息事故なども度々起こったようです。
昭和に入って勾配緩和のため深坂峠経由の新線建設が決定。 経済不況、戦争による幾度かの中断を経て昭和32年に開通しました。
柳ヶ瀬越の旧線は柳ヶ瀬線として存続したものの、 業績振るわず「日本一の赤字線」とまで呼ばれる有様であり、7年後の昭和39年に全線廃止さました。

現在、使われているトンネルの中で、日本で2番目に古いトンネルとなっています。

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